Technology Fusion


 当研究室におけるTechnology Fusion

 社会は科学技術に何を求めているのであろうか。カーボンニュートラルを可能にする環境・エネルギー技術、パンデミックや高齢化社会に対応したバイオ・医療技術、AIやビックデータを活用し便利な暮らしを可能にする情報技術等など、様々な科学技術が挙げられる。いずれにしても、環境・エネルギー、バイオ・医療、情報・通信の3つの分野が今後大きく発展していくと思われる。このような分野を発展させるキーポイントが、技術融合(Technology fusion)である。自動車のドアを例に挙げれば、CO2削減のためAl, Mg, Fe, CFRPと様々なマルチマテリアルが使用されようとしている。自動車のドアでさえこのように多くの技術要素が必要となってきている。一つの分野に閉じこもっていては、社会のニーズに追いつけない時代と言える。
 当研究室のバックグラウンドは材料科学であり、それを基盤に従来の研究とともにバイオ分野にも展開している。また、新しい分野に展開するにあたって、これまで行ってきた分子動力学シミュレーションやモンテカルロシミュレーションに加え、深層強化学習など機械学習の研究にも力を入れて行っている。このように当研究室では、材料科学と細胞工学、生体分子と深層学習といった技術の融合(technology fusion)に注力している。このような環境に身を置くことで、新しい分野に踏み出すための実力を身につけていくことができる。これが当研究室の特徴である。

                       資源エネルギーシステム学分野
教授 馬渕守